初級
port (ポート)
ポート(ポート番号)は、TCP/IP通信において、コンピュータ上で動作している特定のアプリケーションやサービスを識別するための番号です。IPアドレスがコンピュータの住所だとすれば、ポート番号はその中のどの窓口に用事があるかを示す部屋番号に例えられます。
#ネットワーキング#セキュリティ#アーキテクチャ
公開: 2025年8月29日更新: 2025年9月6日
IPアドレスが建物の住所なら、ポート番号はその建物の中にある各部署の「窓口番号」だ。Webサイトが見たいのか、メールを送りたいのか、ファイルを転送したいのか。その用件ごとに、対応する窓口が決められている。
ポートとは
- TCP/IPのトランスポート層(TCPやUDP)で使われる、0から65535までの番号。
- コンピュータ内で同時に複数の通信を行う際、どの通信がどのアプリケーションのためのものかを識別するために使われる。
- 「IPアドレス+ポート番号」の組み合わせで、ネットワーク上の特定のコンピュータの、特定のサービスを一意に特定できる。これを「ソケット」と呼ぶ。
ポート番号の分類
ポート番号は、その用途によって大きく3つの範囲に分けられている。
- ウェルノウンポート (Well-Known Ports)
- 番号:0〜1023
- HTTP(80番)、HTTPS(443番)、SMTP(25番)、FTP(21番)など、広く一般的に使われる主要なサービスのために、IANAという組織によって予約・管理されている。この番号を見れば、どんなサービスかがある程度わかる。
- 登録済みポート (Registered Ports)
- 番号:1024〜49151
- 特定のアプリケーションベンダーなどがIANAに申請し、登録されているポート。
- ダイナミック/プライベートポート (Dynamic/Private Ports)
- 番号:49152〜65535
- 特定の用途に固定されず、クライアント側がサーバに接続する際に、一時的に(動的に)割り当てて使用するポート。
なぜセキュリティで重要なのか
- ファイアウォールは、このポート番号を見て通信を許可するか、拒否するかを判断する。例えば、「外部から内部への80番ポート(HTTP)宛の通信は許可するが、22番ポート(SSH)宛は拒否する」といったルールを設定する。
- 不要なポートを開けておくことは、攻撃者に侵入経路の選択肢を与えるのと同じだ。使わないサービスは停止し、対応するポートは閉じておく。これがセキュリティの基本中の基本、「ポート管理」だ。
- ポートスキャンとは、特定のIPアドレスに対して、どのポートが開いている(サービスが待ち受けている)かを外部から調査する攻撃手法だ。開いているポートを見つけ、そこから侵入の糸口を探る。
どの窓口を開け、どの窓口を閉めるのか。これを意識しないネットワーク管理は、玄関の鍵を開けっ放しにしているのと同じだ。